■活動報告(2025年度)
◆第129回鑑賞会 益田正洋・林祥太郎 ギターデュオ コンサート
日時:2025年4月19日(土) 開場18:00,開演18:30
会場:ヤマハかじまちホール(ヤマハミュージックジャパン浜松店8階)
◆プログラム
・交響曲第104番 ニ長調 Hob. I:104(J.ハイドン)
・トナディーリャ(J.ロドリーゴ)
・協奏的大変奏曲 Op.130(M.ジュリアーニ)
・ピアノ・ソナタ第14番「月光」 Op.27-2(L.v.ベートーヴェン)
・幻想曲 Op.54bis(F.ソル)
アンコール
・映画「ニューシネマ・パラダイス」より
ニューシネマパラダイス,初恋,愛のテーマ
◆益田 正洋(ますだ まさひろ)/ギタリスト プロフィール
クラシック音楽の名門校・ジュリアード音楽院を卒業した唯一の日本人ギタリスト。第21回クラシカルギターコンクールにて史上最年少にて優勝して一躍注目を集める。以後,バロックから現代に及ぶ幅広いレパートリーに取り組み,他楽器との共演による評価も高く,発表したCDはすでに30枚を超えている。2001年にはロドリーゴ生誕100周年記念コンサートの@リンカーンセンター(ニューヨーク)にて海外デビュー。アランフェス協奏曲(J.デプリースト指揮,ジュリアード・シンフォニー)を好演。優れた若手演奏家をフィーチャーする(財)東京オペラシティ主催のリサイタルシリーズ「B→C(ビートゥーシー|バッハからコンテンポラリーへ)」やレクサス・コンサートin東京藝大2018,ディズニー・オン・クラシック日本ツアー等にゲストとして招聘され,2012年秋には世界的なギター製作家J.L.ロマニリョス氏に招かれスペインツアーを行い,マドリッド王立音楽院でのリサイタルは絶賛される。長崎県・長崎市出身で幼少よりギターを始める。一方で長崎大学経済学部卒業という異色の経歴も持ち合わせており,ギター専門誌「月刊現代ギター」での連載,全国各地で開講されている公開レッスン,そしてクラシック音楽普及のためのアウトリーチ活動では,音楽に留まらない幅広い見識により,多くの人達の共感や支持を集めている。近年では,美術史家の川瀬佑介氏とのコラボレーション「音楽と美術を楽しむコンサート “ギターと絵画の交わるところ」,「バッハの名作・無伴奏チェロ組曲全6曲をクラシックギター名器6本で奏でるコンサート」「4大ギター協奏曲のゆうべ」などのクラシック演奏会の新しい価値,楽しみ方を提示する斬新なプロジェクトを全国各地で開催し,レコード芸術誌,読売新聞,東京新聞,婦人公論など各メディアから注目を集め,日本を代表する実力派ギタリストとして,ますます意欲的な活動を続けている。昨年リリースした林祥太郎とのデュオCD「El Duo」は「往年のギターデュオ プレスティ&ラゴヤ,ジョン&ブリームを彷彿とさせる」と各地で好評を博している。
◆林 祥太郎(はやし しょうたろう)/ギタリスト プロフィール
バルセロナ公立カタルーニャ高等音楽院修士課程首席卒業。これまでに菊地通介,富川勝智,アレックス・ガロベー各氏に師事。アンドレス・セゴビア国際ギターコンクール第1位,イーストエンド国際ギターコンクール第1位などその他多数優勝。2014年にはスペイン,バルセロナで開催された,ミゲル・リョべート国際ギターコンクールで第2位入賞し「あなたほど心に届く演奏は初めて」と評された。2015年白寿ホールにてデビュー。1stアルバム「カタルーニャ」(レコード芸術,ステレオ誌特選盤及び,ステレオ誌BEST1ディスク) / 2ndアルバム「ギターラ」(レコード芸術特選盤)。スペインを始めドイツ,アメリカなど各地でコンサートを行う他,MNAC(カタルーニャ美術館),L'Auditori de Barcelona,バルセロナ市庁舎や駐日スペイン大使館,駐日フランス大使公邸などで演奏を行う。バルセロナにてラジオ出演 La Xarxa(91.0FM) 他,TOKYO FM(Music Bird)やテレビ東京(東京交差点)などのメディアに出演。NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』などのTVドラマの劇伴を担当。またDUO CHISPAとしてチェロ × クラシックギター のジャンル開拓にも挑戦中。昨年リリースした益田正洋とのデュオCD「El Duo」は「往年のギターデュオ プレスティ&ラゴヤ,ジョン&ブリームを彷彿とさせる」と各地で好評を博している。福岡県出身。
■第130回鑑賞会 井本 響太 ギターリサイタル
日時:2025年6月7日(土) 開場18:00,開演18:30
会場:かじまちヤマハホール(ヤマハミュージックジャパン 浜松店 8階)
◆プログラム
・ロンドレット op.4(ミケーレ・ジュリアーニ)
・ソナタop.15(マウロ・ジュリアーニ)
・Mute Song(権代 敦彦)
・グランセレナーデ(N.コスト)
・5つの小品(A.ピアソラ)
カンペーロ(平原のタンゴ)
ロマンティコ(ロマンティックなタンゴ)
アセントゥアード(アクセントの効いたタンゴ)
トリストン(悲しいタンゴ)
コンパドーレ(伊達男のタンゴ)
・熱帯伯爵(伊左治 直)
・ファンダンギーリョ(J.トゥリーナ)
・ソナタ op.61(J.トゥリーナ)
アンコール
・タンゴ・アン・スカイ(R.ディアンス)
・可愛いアイシャ(スティーヴィー・ワンダー/井本響太 編)
◆井本 響太(いもと きょうた)/ギタリスト プロフィール
1994年生まれの東京都出身。2016年2月にパリ国立高等音楽院の入学試験にて審査員満場一致で合格し2019年に第一課程修了。2020年より同音楽院第二課程へ進学し2022年6月の卒業試験において審査員満場一致の首席で修了。同年7月に完全帰国。国内のコンクールで受賞を重ねたのち,アントニー国際ギターコンクール(仏)では第1位と併せて最優秀課題曲演奏賞,聴衆賞も受賞。2018年にNHKラジオ「リサイタルノヴァ」にかねてから秋田勇魚,山田唯雄と共に活動しているギターアンサンブルグループ「へっぽこどりぃむ」として出演。2022年にはNHKラジオ「リサイタルパッシオ」,第16回ハクジュギターフェスタ「旬のギタリストを聴く」のコーナーに出演。2022年12月にVIRTUS CLASSICSよりデビューアルバム「SONATE MIRAGE」をリリースし,レコード芸術特選盤,朝日新聞 for your Collection推薦盤,音楽之友社主催レコードアカデミー賞受賞。これまでに荘村清志,江間常夫,松尾俊介,上谷直子,オリヴィエ・シャッサン,ジアニ・カセロット各氏に師事。
■第131回鑑賞会 上野 芽実 ギターリサイタル
日時:2025年8月23日(土) 開場18:00,開演18:30
会場:かじまちヤマハホール(ヤマハミュージックジャパン 浜松店 8階)
◆プログラム
・吟遊詩人の調べ Op.13(J.K.メルツ)より
ロマンス
愛の歌
妖精の踊り
カプリス
無言歌
スケルツォ
マルヴィーナへ
タランテラ
・夢想<ノクターン> Op.19(G.レゴンディ)
・小麦畑(J.ロドリーゴ)
・フェネラリーフェのほとり(J.ロドリーゴ)
・アルハンブラの思い出(F.タレガ)
・ギターのための6つのシューベルト歌曲(F.シューベルト〜J.K.メルツ編)より
涙の賛美
郵便馬車
愛の便り
漁師の娘
セレナーデ
わが宿
アンコール
・朱色の塔(I.アルベニス)
・フェリシタージ(A.C.ジョビン/R.ディアンス 編)
◆上野 芽実(うえの めみ)/ギタリスト プロフィール
フォレストヒルミュージックアカデミーにて学んだ後,2008年よりストラスブール国立音楽院(フランス)にてギターをデュオ・メリスのA.ムズラキス氏とS.プリエト氏に,バロック音楽演奏解釈,リュート演奏,通奏低音などを今村泰典氏に師事。福田進一,藤井眞吾,大萩康司,O.ギリア,R.アウセル,D.ラッセル,J.ペロワ,P.マルケス各氏などのマスタークラスを受講。2006年第52回九州ギター音楽コンクール優勝。2011年にストラスブール国立音楽院の音楽研究資格を最優秀の成績で取得した後,2014年同音楽院スペシャリゼーション課程を最優秀にて修了。同年帰国。2018年「NCB音楽祭2018」にて与那城敬(バリトン)と共演(ラマンチャの男)。 2019年ボローニャ歌劇場・福岡公演に際して,ギターを担当 (セヴィリアの理髪師)。2019年浜松ギター鑑賞友の会(静岡)に出演。2020年TNCテレビ「ミライへの1minute」他,テレビ,ラジオ等メディアに多数出演。2018年CD「アントレ」をフォレストヒルレコーズよりリリース,レコード芸術誌特選盤に選出される。2023年4月に第2弾CD「吟遊詩人の調べ」をリリース,レコード芸術誌準特選盤に選出される。2023年第17回Hakujuギター・フェスタ (東京)に出演。2024年第48回岐阜県ギター・マンドリンフェスティバル〈サラマンカホール〉にてゲスト出演。同年「OHGA クリスマスコンサート2024」に九州交響楽団と出演(序奏とファンダンゴ)。2023年第17回Hakujuギター・フェスタ(東京)に出演。フォレストヒルミュージックアカデミーギター科講師。九州ギター音楽協会公認講師。福岡市在住。
■第132回鑑賞会 谷川 英勢 ギターリサイタル
日時:2025年10月18日(土) 開場18:00,開演18:30
会場:かじまちヤマハホール(ヤマハミュージックジャパン 浜松店 8階)
◆プログラム
・Always(K.リンチ)
・Te Fiti 〜東へ〜(大坪純平)
・Missing Moon(大坪純平)
・リュートの為の2つの小品(スコットランド伝承音楽/M.マカリスター 編)
ダニエルの調べ
カナリーズ
・Birds Flew Over the Spire(尖塔の彼方へ)(G.ライアン)
・サリーガーデン(アイルランド民謡/G.ライアン 編)
・ノーザン・ライツ(J.デプレター)
・月の王女(J.デプレター)
・アイリーン・ドナン城(J.デプレター)
・スカイ島(J.デプレター)
・テラ・エ・シエロ(G.シニョリーレ)
・カーニバルの朝(L.ボンファ)
・パリャーソ(道化師)(E.ジスモンチ)
・カロ・アミーゴ・グディン(C.マシャド)
・夏の思い出(G.ライアン)
・ホットクラブフランセ(G.ライアン)
・マジックセレナーデ(B.ヨハンソン)
・赤とんぼ(山田耕作/莉燦馮 編)
・七つの子(本居長世/莉燦馮 編)
・ふるさと(岡野貞一/藤井眞吾 編)
・Golden Days(G.ライアン)
・ベンガ・ビート(G.ライアン)
アンコール
・この道(山田耕筰/藤井眞吾 編)
◆谷川 英勢(たにがわ えいせい)/ギタリスト プロフィール
長崎県出身。5歳から母の手ほどきを受けピアノを習い音楽に興味を抱く。その後,16歳からクラシックギターを始め,益田洋一,新井伴典の両氏に師事。国内の様々なコンクールにて入賞を重ね,コンサート活動を開始。2015年1stデュオアルバム「Double Roots」,2017年2ndデュオアルバム「La Strada」,2025年1stソロアルバム「Sonisphere」をリリース。2020年より新井伴典と共にYouTubeチャンネル【ハイブリッドギターアカデミー】を開設し,人気ギタリストとのコラボ企画や演奏,レクチャー動画を配信するなどしてオンラインでの活動にも積極的に取り組んでいる。2020年から青山忠マンドリンアンサンブルのメンバーとして加入し,レコーディングやツアーを行う。アウラ音楽院,プレスト音楽教室,ヤマノミュージックサロン柏にて講師を務め幅広い層の指導にも力を注いでいる。
■第133回鑑賞会 福田 進一 ギターリサイタル
日時:2025年12月6日(土) 開場18:00,開演18:30
会場:かじまちヤマハホール(ヤマハミュージックジャパン 浜松店 8階)
◆プログラム
・6つの小品集 Op.32(F.ソル)より
アンダンティーノ(Op.32-1)
ワルツ ホ長調(Op.32-2)
・カタロニア民謡集(M.リョベート)より
哀歌
盗賊の歌
アメリアの遺言
聖母の御子
教師の恋
糸を紡ぐ娘
・スペイン組曲 第1集 Op.47(I.アルベニス)より
グラナダ
カディス
・星の涙のように(A.カリージョ/A.ディアス 編)
・ドビュッシー讃歌(M.de.ファリャ)
・祈りと踊り(ファリャ讃歌)(J.ロドリーゴ)
・別れのプレリュード(A.モンテス)
・キューバの子守歌(L.ブローウェル)
・特徴的な踊り(L.ブローウェル)
・ブラジル民謡組曲(H.ヴィラ=ロボス)より
マズルカ・ショーロ
スコットランド風ショーロ
ワルツ・ショーロ
ガヴォット・ショーロ
・ショーロス 第1番(H.ヴィラ=ロボス)
アンコール
・映画『ディアハンター』より カヴァティーナ(S.マイヤーズ)
・映画『戦場のメリークリスマス』より 戦場のメリークリスマス
(坂本龍一/佐藤弘和 編)
◆福田 進一(ふくだ しんいち)/ギタリスト プロフィール
日本のギター・マエストロとして国際的に認知されている福田進一は,1955年大阪生まれ。11歳より故 斎藤達也に師事したのち,1977年に21歳でヨーロッパに留学。パリ・エコールノルマル音楽院にてアルベルト・ポンセ,さらにイタリア・シエナ/キジアナ音楽院にてオスカー・ギリアに師事。両音楽院を卒業後,数々の国際コンクールで優入賞し,高い評価を得た。1981年第23回パリ国際ギターコンクールでグランプリ優勝。以後約45年に亘り,世界各地でのソロ・リサイタル,主要オーケストラとの協演,超一流ソリストとの共演を続け,そのボーダーレスな音楽への姿勢は世界中のファンを魅了している。2018年4月には全米6都市でのソロ・コンサートツアー,各地の音楽大学でのマスタークラスで好評を博した。2019年3月にはモスクワ・チャイコフスキーホールにて,武満徹<虹に向かってパルマ>をロシア初演。9月には作曲家L.ブローウェルと共に台北国際ギターフェスティバルに参加,秋にはスイス・ジュネーヴ音楽院にてリサイタルとマスタークラス。パンデミック後,2022年より徐々に海外活動を再開。再び台湾,韓国などを訪れ,2024年夏にはチェコのブルノ国際ギターフェスティバルに参加。2025年3月にシカゴ,シアトルにてリサイタルとマスタークラス。さらに秋には上海国際芸術祭への参加が予定されている。国内では2019年より毎年5月に東京文化会館にてソロリサイタル・シリーズ「新しいスタンダードを求めて」を開始。故 西村朗のパドマ(紅蓮華)など,邦人作曲家による話題作を世界初演している。2019年11月公開の映画「マチネの終わりに」(監督:西谷弘,主演:福山雅治,原作:平野啓一郎)では,クラシックギター監修を務め,インターネットラジオOTTAVAにて2020年9月から2021年5月にわたって放送されたクラシックギター専門番組「6弦上のアリア」でパーソナリティを務めた。また,ネット配信動画プログラム「福田進一 ザ・ギターレッスン」を開講,好評を得ている。そのディスコグラフィーは既に110タイトルを超える。2020年10月にはフルートの工藤重典氏とのアルバム「音の旅~夜明けのセレナーデ」(マイスターミュージック)を,11月には荘村清志,福田進一,鈴木大介,大萩康司のギタリスト4名によるデュオ曲集「DUO2」(日本コロムビア)をリリースした。
以降,マイスター・ミュージックから下記のCDが発売されている。
2021年7月「バロック・クロニクルズⅡ~異邦人」
2022年5月,生誕100年・没後30年を迎えるピアソラの作品集「ピアソラ・トリビュート」
2023年4月「ポンセ:スペインのフォリアによる20の変奏とフーガ~情熱と印象~」
2024年5月にタンスマンのバラードなど初録音を含む「悪魔の奇想曲」
2025年にはエドゥアルド・フェルナンデスとの久々のデュオ・アルバム「二人の友」。
さらに,「スカルラッティ・12のソナタ集」,「ヴァイス作品集」,「バッハ二重奏曲集」などの楽譜も現代ギター社から次々と刊行されている。
広島エリザベト音楽大学,上海音楽院(中国),アリカンテ大学(スペイン)各音大のギター科客員教授。東京,アレッサンドリア,ハインスベルグ,コブレンツ,全米ギター協会など,主要国際ギターコンクールの審査員を歴任。
2007年,平成19年度「外務大臣表彰」受賞。
2011年,平成23年度芸術選奨「文部科学大臣賞」受賞。
2024年より(社)日本ギター連盟名誉理事。
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